マイタウンmini 2020年7月 第1号

最北航路を行くフェリー

最北航路を行くフェリー

日時:7月4日 場所:稚内市
高台の稚内公園から紺碧の宗谷湾を見る。古代ローマ遺跡を思わせるような稚内港北防波堤ドームの先を利尻島行フェリーが進んで行く。
最北の離島を訪れるのに良い季節となり、この時期多くの観光客で混雑するフェリーだが今年は外出自粛要請が解除されても、乗船客はまだ少なかった。「新しい日常」の中で、短い北の夏が過ぎようとしている。
写真 狩野隆


亜麻の花 街角明るく 北8条通り

かつて東区の北8条通りには、麻の布を生産する「帝国製麻紡績工場」や「サッポロビール工場」などがありました。歴史にちなんだ「亜麻(アマ)とホップ」で界隈を飾り、地域のコミュニティを活性化したり、にぎわいを目指すために、AMAサポーターズクラブが、地元町内会みなさんの協力を得て北8条通りなどの歩道の「植樹ます」に植栽しています。多年草の亜麻は今年も葉を茂らせ、色鮮やかな青紫の花が一斉に咲き、街角を明るく彩りました。


凉を楽しむ 江戸の知恵

凉を楽しむ 江戸の知恵

今年も厳しい暑さが続いていますが、江戸時代の人々はどのように暑さをしのいでいたのでしょうか。江戸城では、旧暦六月一日に「氷室の節句」が行われていました。加賀藩前田家から将軍家へ氷の献上があり、その氷が江戸城に務める者たちに分け与えられていた。幕末の将軍の奥医師を務めた七代目桂川甫周の娘・みねの自叙伝「名ごりの夢」には、甫周は早めに登城し、氷を持ち帰る。家族がその氷を心待ちにしていたが、少量であっという間に溶けてしまい、みねが泣いてしまったことなどが記されている。写真の金沢の「氷室小屋」から120里離れた江戸まで4日で飛脚が運んだという。
風通しを良くして蚊の攻撃から身を守る「蚊帳」などは年輩の人の記憶に新しい。隅田川に涼みに行くなど、日中の暑さを上手に避けて夏をエンジョイしたという。クーラーや氷はなくても、季節の風物を愛で、日常を楽しむ江戸の人々の風習に学びたいものです。


余話 老(お)~いどん!

毎日ぐうたらに過ごしている定年後の夫を揶揄(やゆ)する「濡れ落ち葉」の名付け親は評論家の樋口恵子さんである。女性の権利や高齢化社会の実相を鋭く突く評論にはファンが多い。

●近著「老(お)~い、どん!」は、樋口さんが自らの体験をまじえて語った興味津々、老いの生き方本である。81歳の私は、満身創痍ならぬ満身疼痛。痛いところだらけです-から始まる。
樋口さんは、なんと84歳で家を建て替え、引っ越したという。建て替えの理由は老朽化による雨漏りと耐震性の問題だった。

●有料老人ホームに入るつもりで貯めた貯金はそれでパー。旧居から仮住居に移り、また新居に移るダブル引っ越しは予想以上の大仕事。

娘さんから「蔵書の半分を処分しなさい」とせきたてられたが、やっと3分の1で折り合いが。あの理路整然とした樋口さんにして断捨離できないのを知ってほっとする。おひとり高齢者の食生活は簡素すぎて栄養失調になりかねない。
どなたにとっても老い行く自分の最大の心配ごとは食事だ。億劫で面倒なのだ。

●足腰が弱ってくると買物は負担だが、自分の目で見て商品を選ぶ買物は自立の証。この買い物という社会参加と決定権だけは持たせてほしいと樋口さん。「青年よ大志を抱け」もいいが、「老人よサイフを抱け。」人生100年時代を楽しく乗り切る知恵が満載。行政を含めた介護関係者にもおすすめの本である。

(編集部)


北海道産業の礎造りに尽力 薩摩の人 村橋 久成(6)

鹿児島市が五十万都市となる記念に、村橋ら「薩摩英国留学生」たちの偉業と、その進取の気性や気概、熱気を現在に伝えようと「若き薩摩の群像」を西鹿児島駅前広場に建立する計画があることが知らされた。除幕式は、厳粛かつ華麗に行われた。式典では、鹿児島市長にあてた札幌市長の次のようなメッセージは意味が深い。

―このたびの「若き薩摩の群像」完成にあたり、心からお慶び申し上げます。近代日本の夜明けに幾多の若き俊英が、己をかえりみず、日本のためにめざましい働きをされたことは歴史の示すところです。明治のはじめ、私ども北海道には、開拓使の旗の下にこうした人々が大いなる礎となって下さいました。「若き薩摩の群像」の中のひとり、村橋久成先生の名も私どもは忘れることができません。

村橋先生は北海道開拓使の吏員として、札幌こそがビール製造の最適地であるとして官営ビール醸造所の創建に精魂を傾けられました。それから幾星霜、官営から民営へと移り、今、世界に名だたるビール生産地として札幌市の今日の発展を築いて下さいました。本日、「若き薩摩の群像」建立の慶事を伺うにつき、村橋先生の往時のご尽力と、それを育んだ鹿児島の地に深く敬意を表するものであります。最後に、鹿児島市の益々のご発展をお祈り申し上げます。

昭和五十七年三月三十一日 札幌市長 板垣武四

(おわり)


丘陵に彩り

丘陵に彩り

日時:6月21日 場所:はまなすの丘公園
ハマナスの群生を見るために石狩川河口まで行って来ました。木道を渡ると湿地のあちこちから「ピーピー」と鳴き声。草原の鳥たちは子育て真っ最中でした。

ハマナスが咲く手前で、スズメほどの大きさのノビタキがとまっていました。頭から背中まで黒、茶色の胸と白いお腹。色彩豊かな小鳥に出会って、思わず微笑みました。

写真 佐川 健次


整形外科 北新病院 マイタウンへ 8月25日オープン予定  ようこそ!

整形外科 北新病院

東区北8条東4丁目に整形外科北新病院が8月25日のオープン予定です。現在菊水にある北新病院と伏古の北新東病院が統合し、脊髄・上肢・下肢・麻酔のスペシャリスト集団が集結します。(医師数22名非常勤を含む予定)地下1階、地上6階建て、入院ベッド数は112床(内個室26、特別室2)、クリーン手術室が5室、駐車場も100台分有ります。南隣にはサツドラがあり便利です。


●編集後記
マイタウンは406号まで続きました。今後はなるべく写真を大きく、文字を少なくして、たびたびmini版A4にてお伝えして参ります。応援してください。

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